ANNEX・千夜一酒館 -11ページ目

ラスティ・ネイル

スコットランドのリキュール「ドランブイ」(ドランビュイともいう)と
ウィスキーをオールドファッションドグラス(ロックグラス)に等分で注ぎ、
ステアしたカクテル。
ドランブイはウィスキーと蜂蜜、ハーブからできている。
当然ウィスキーとは合う。スコッチやジャパニーズがいい
(バーボンと混ぜるのはアタシのような素人にはこわくてできない)。

そんなドランブイだが、「クセ」がある。
最初飲んだ時は「ウエッ」となる味だ。
ところが、ウィスキーの味が分かる(つもりの)人には
ドランブイの美味さもだんだん分かってくるようになる。
お湯割りもけっこうイケる。

ラスティ・ネイルは、ドランブイの華やかな味と、
ウィスキーの爽快感がうまく融合されていると思う。
ドランブイ単独では「ウエッ」となる方には
特にオススメしておきたい。ナイトキャップとしてもよさそうだ。

極生

キリンビールの発泡酒としては「控えの選手」的存在。
スッキリした味を体現するかのような、シンプルなデザインの缶が
逆に店頭では映える。支持もされているようだ。

コスト追求のため、広告は大都市圏での看板を除き一切ナシ。
安さを追求した、と言うこの商品、確かに安い。
出張の時にコンビニに寄ったとき、ついつい買ってしまう。

ただ、この商品はケース売りしている店が少ないし、
ケース単位ではかえって大看板の「淡麗」の方が安かったりする。

その看板さん「淡麗」は、リニューアルをPRするため、
坂口憲二、八嶋智人、高田純次を起用した、
「淡麗」「グリーンラベル」「アルファ」3アイテムそろい踏みのCMを
ガンガン流している。

その裏で「極生」もこっそり3月にリニューアルするらしい。
パッケージが今までと反転させた「青地に白」になるそうだ。
味も少し変わるという。

次に安さにつられて1本買いするときには
新しい顔をしていることだろう。
安い出会いを楽しみに待っています。

マティーニの不思議

 もはや「出オチ」になりつつあるカクテルの王、マティーニ。

 スピリッツ同士を混ぜるという、カクテルの常道からは少々外れた存在であるにもかかわらず、カクテルの代名詞的存在になっている。
 その飽きの来ない味が、マティーニをここまで生き長らえさせたのだろう。甘くも酸っぱくもない。香りを愉しむカクテル、それがマティーニである。

 最近のマティーニは「エクストラドライ」と呼ばれる、ほとんどジンのみ、のようなマティーニが好まれる。
 グラスにベルモットを入れて中を濡らしたら、中のベルモットを捨てる「リンススタイル」も定着している。さすがにこれは「もったいない」し、「ベルモットの味がわからんだろう」という気もするが…

 ただ、ジンのみでも美味いけれど、やはりベルモットを加えると何かが違ってくるのが不思議だ。マティーニ・マジックだろう。

 ジンの華やかな香りの陰で、ちょっとだけ顔を見せるベルモットのクセのある香り。吉永小百合の主演映画で、仄かに渋みを効かせる川谷拓三、そんな感じだ(わかりにくい!)。「あっこれスゴーイ」的な衝撃はないけど、何度も何度も味わいたくなる。

 オリーブを入れれば完璧だ。ツマを混ぜ込んで、あまつさえ材料にしてしまう(オリーブのつけ汁を入れるレシピがある)奥深さが、マティーニにはある。

 バーでこまっしゃくれて飲むも良し、自宅でちょっと乱暴に作るも良し。王様は至る所で待機してくれている。

ニンジャ・タートル

 名前はへん、でもれっきとしたカクテルです。

 ドライジン45ml、ブルーキュラソー15ml、オレンジジュース適量、以上をグラスに注ぎ、ステア。

 ネットでこのカクテルを見つけ、ニンジャ・タートルズが懐かしく思い、作ってみた。「ニンジャ・タートルズ」はちょっと前に流行ったメリケン忍者亀のアニメ。日本でも放送していた。飲んだ感想としては、「ジンじゃなくてもよいかな」。ウォツカ、なければ焼酎でもいけそう。
  ニンジャ・タートル同様、緑色(青とだいだい色を混ぜているのだから当然)。さっぱりしている。度数はオレンジジュースの量で調節を。

ビフィーター(ジン)

ジャスコの「イオンカードの日」「カード提示で5%引き」に乗じて
大好きなジン、ビフィーターを購入。
やっぱり香りがさわやか~なのがいい。

ゴードン特有のボタニカルフレーヴァーもいいけれど、
やっぱしビフィーターの香りがスキ。

ジンの魅力って何だろう?
同じ度数40度前後のスピリッツでありながら、
ラムやウォツカはスッキリしすぎているし、テキーラは逆にクセがある。
個人的な意見ではあるが、
素材の味を楽しめるのはウィスキーかジンだと思う。

混ぜものをしても(世間ではカクテルといいますが)
ちょっぴり顔を出してくれるところもいい。
でも彼の魅力をもっとも引き出してくれるのは
やっぱり「ベルモット」だ。

よく冷えたビフィーターにベルモット
(チンザノとかノイリープラットとかいろいろ)をすこーし混ぜて、
ちびちび飲む。

俺も老けたなぁ~と思わせるのがジンのよくないところかも。

甲類焼酎の世界へ

洋酒集めも佳境を迎え、
最近は発泡酒や「スーパーブルー」のケース買い。
そんな中、たまにやってしまうのが「甲類焼酎割り」だ。


きょうはグレープフルーツジュースを甲類焼酎で割って「焼酎ソルティドッグ」。
そうそう、どうせウォツカも甲類焼酎も割れば味なんか分からないんだから。
違うと主張する人もいるが、あたしゃそこまで味にうるさくないモンで。


「焼酎ソルティドッグ」は、焼酎が主張しないだけに
ソフトドリンク感覚でクイクイいけてしまう。
酒精は酸味と香りでかくれんぼしたまんま、食道から胃腸に入り、
そしていつしか「ばぁ」と顔を出す。
そしたらもうグロッキー。寝るしかない、という状態になる。


乙類と違い、そのまま飲んでもさほどうまくはない。
単独行動は苦手だ。
だから悪友と連れだって、こっそりと攻撃を仕掛けてくる。
気づいた時にはからだは火の海に包まれる。
甲類焼酎はかくもしたたかな悪魔であることよ。


素敵な悪魔はスーパーで大きなペットボトルに入れられて売られている。
2.7リットルとか、4リットルとか。悪魔は意外とリーズナブルだ。


気取りやさんの洋酒や日本酒に疲れたら、
こんな悪魔と遊んでみるのも悪くないよ。翌朝はつらいけど。

サザンカンフォート

なんだか手の出なかったリキュールに「サザンカンフォート」があった。
それを、先日東京に出張した際に寄った

「ドンキホーテ」で見かけて、ふと買ってしまった。
これはウィスキー系のリキュールと言われるものだ。


さきほど封を開けて口にした。
第一印象は「明治屋のかき氷シロップ」。
イチゴ味? メロン味? レモン味?
そのいずれでもないが、そんな感じがする。


昔はバーボンをベースに製造されていたそうだが、
現在は中性スピリッツ(無味無臭の蒸留酒)に味付けして作るそうである。
そのかき氷風味とあいまって、ケミカルな感じもしないではないが、
優しい味だ。


ドランブイやペルノのような「キッツい」ハーブ風味もない。
南部のやすらぎ、という名前にふさわしい味だ。
ジンジャーエール割りすると、
ソフトドリンク(というか広義の「ジュース」)のようにクイクイいけてしまう。


男性的なパンチはないが、母の胸に抱かれているような、ほっと安らげる味わい。
アメリカ産とは思えぬ、温かみのあるリキュールだ。

ジンの飲みくらべII

「ゴードン」「ビーフィーター」「プリマス」の3つのジンがいまウチにある。
飲みくらべがこれまた楽しい。


Mr.マティーニ今井清はゴードンを好んで使ったそうだが、
どうもゴードンはクセのある香りで、あまり好きにはなれない。
若い頃に感じた、ゴードン=「サビくさい」というイメージが刷り込まれてしまっているからかもしれない
(ジンがどんな酒かも分からずに買って飲んだのがよくなかった!)。


プリマスはゴードンよりは好みだけど、少々アルコールの香りが強いか。
やはり、華やかな香りのビーフィーターが個人的には好きだ。


まだ開拓していない「ボンベイサファイア」「タンカレー」がどんな味か今から楽しみである。

アブサン

とうとう注文してしまった「アブサン」。
ペルノ、リカールについては経験済みであったが、
それらの本家本元家元元祖である。

その昔はこの酒で頭がおかしくなった者が続出したとかしないとか。
ツヨンやアブシントールという成分が頭に悪いらしい。
(ただ、その成分が悪かったというより、
単なるアル中ではなかったのかとも言われている)

いま手元にある製品はそれらを除去して復刻されたフランスの製品。
最も手に入りやすいのだが、
詳しい人に言わせれば「アマ向けアブサン」らしいのだけれど
(ラベルも変に毒々しさを強調したデザインだし)。

香りについてはペルノやリカールとの違いが正直よく分からない。
味音痴なもんですから・・・(サケが好きなだけです)
アルコール度数が55度と高いので、当然アルコール臭は強い。
だから不思議とストレートで呑みやすい(笑)。
その代わり非常に甘ったるい。
角砂糖の上から垂らしたものを飲んだりするそうだが
とてもとても…頭がおかしくなる前に糖尿になりますわな。

激烈にウマいかと言われれば別に…とは思うが、
「なにやら悪いものを飲んでいる」優越感には浸れる。
それだけでも素敵なサケである。
クリスマスにこんなもの飲んでます。

ラムだっちゃ

最近は寝しなに呑む酒も発泡酒1缶では足りなくて、
もう1種類なにか酒を呑むようになった(体がオヤジ化した証拠)。

今晩は「麦100%生搾り」を1缶。これは度数が4%と消費税率にも及ばないので、
ダメ押し要因として「マイヤーズ・ラム オリジナルダーク」をちびりちびり。
「バカーディ」に代表される、ほのかな香りと甘みを楽しむホワイト・ラムと違い、
成分の濃縮された琥珀色の液体から発せられる、ガツンと来るキョーレツな香りがなかなか。
漢方薬のような、あるいは、お醤油のような…いやいや、なんともいえない独特の香りは、
ついついお代わりをしてしまう。

ラムだっちゃ、なんて言ったって、ずいぶん昔のマンガ(アニメ)だもんなぁ…
だいぶ年を取ったものであるよ。しかもちびちび40度の酒を呑むなんて。