ちょいと胃をこわしたら
本日は少々胃の調子が芳しくなく、
便がジョビ・ジョバ(@ジプシー・キングス)と出るさんざんな一日であった。
そんな日には、アンゴスチュラ・ビターズが効くぞ、ということを思いだし、
「ピンク・ジン」を試しているところ。
グラスにアンゴスチュラ・ビターズを3ダッシュ(7~9振り)し、
適量のジンで割る。アンゴスチュラで微妙な紅色に色づけされるので
「ピンク・ジン」と言われるそうだ。
アンゴスチュラはそもそも「養命酒」的な位置づけの
「薬用酒」らしい。特に胃、腹下しには効くそうで、
治療にかこつけてカクテルを飲んでいるわけである。
割っているジンは香りの強いビフィーターではあるが、
ほのかなアンゴスチュラの芳香も感じ、
なんだか効いているような気もする。
効果は明日のお楽しみというわけで。
スーパーブルー
久々にお酒の話題。
カクテル作りも暑いとなかなかめんどうで(といっても当地はかなり涼しくなってきたが)、ついつい発泡酒に手が伸びる始末。
そんな中見つけたのがサントリーの「SUPER BLUE」だった。味が気に入り、とうとう1ケースを大人買いしてしまった。
スーパーブルーは、発泡酒に麦焼酎を混入し、「リキュール類」として販売できるため、発泡酒よりも安い。
CMキャラクターはあまり気に入らないが、味はまあまあビールっぽい。薄いけど。
検索すると「激マズ」とこき下ろしているサイトが多いが、同社の放つ、臭みの強いビール・発泡酒群よりはマシだと思う。
安価なビール状酒の先鞭をつけたのはサッポロのドラフトワンであるが、エンドウタンパクなんぞを採用しているだけに、いささかクセがある。ほぼ同価格で、場合によってはさらに安く購入できるスーパーブルーに今回は軍配をあげた次第。
しかし、移り身の早いこの業界。いつまでもこの商品が残っているとも限らない。1ケースの在庫がなくなる頃にはカクテル作りも再開しているかもしれない。それまではこの「爽やかな薄味」を堪能したい。
林檎のワイン
「要冷蔵」とのことでものものしく銀色の保冷袋に入れられたそれは、栓を開けるとかぐわしい林檎の香り。口に入れれば、その香りはダイレクトに伝わってくる。林檎をかじっただけでは味わえない、その馥郁たる香りと芳醇な酸味…。林檎ジュースのような甘ったるさはなく、まさに「大人の味」だ。(なお発泡はしていないので「シードル」ではなくあくまで「林檎ワイン」だそうだ)
店主はオーストリアでワイン醸造を学び、その後岩手の有名ワイン会社に勤務。自らのワインづくりの夢を追って、2年前に脱サラし独立。盛岡市の郊外で葡萄の栽培を開始したとか。
が、葡萄は一から育てているため、成長するまでは3~5年ほどかかるそうで、ワイン醸造に着手するまでは、先述の林檎ワインの製造・販売と、オーストリアの輸入ワイン販売、さらにレストランを手がけているとのこと。
人づてに聞けば、やはりもっとも力を入れるべき目玉の(葡萄)ワインが存在しないことから、経営も芳しくないとのことであるが、それはそれ。夢追い人は苦い水を飲んだ末に、甘い水を勝ち取るものである。
そんな夢追い人の汗まで染みこんだような林檎ワイン。所詮、葡萄ワインができるまでの代用品…なんて軽々しく言うべきではない。その情熱はこの林檎のワインの味からもしっかり伝わってくるのだから。
いい酒と、いい水と
最後は焼酎でシメてから床につくことが多い。
最近は宮崎のそば焼酎をオーラスに飲むのだが、
5年くらい前まで、こんなに気軽に「宮崎のそば焼酎」を
岩手の酒屋で買うことができるなんて、想像できただろうか。
出張みやげとか、そんな機会にしか口にできなかったはず。
そんな宮崎の焼酎を、岩手の水(水道水だけど)で割って飲む。
まろやかな味はまさに、メルヘンやねぇ~(山城新伍風に)。
冬場あたり、雪見酒に泡盛なんぞ…
いいなぁ。
リカールがやってきた
「パスティス・ド・マルセイユ」とラベルに書かれているとおり、おフランス生まれの酒である。ペルノーはすでに飲んでいるが、「正真正銘のパスティス」リカールは初体験。
キャップを開けると、濃厚なアニスの香り。琥珀色の液をグラスに注ぐと、その香りが一層鼻をつく。氷を入れると水分によって白濁。氷がすべて溶けると、油状の薬草成分が膜を張って浮かんでくる。
アルコール度数45度。ストレートで味わえば、ハーブの濃厚な香りと強烈なアルコールが、いやがおうにも舌を刺激。脳天に来る味わいだ。水割り、オレンジジュース割(パスティス・オレンジ)も乙なものである。
パスティス類であるペルノー(正確にはペルノーはパスティスではない)よりも香りはさわやかで、アルコールも強い。いかにもおフランス人が好きそうな味だ。彼の地では絶大な地位を誇る酒というのもなんとなく理解できる。
この酒を造ったポール・リカールは、大もうけして、自分の名を冠したカーレースのサーキットまで作ってしまった。ジンやバーボンと肩を並べる売れ行きだというのだから、頷ける話だ。
しかし、ペルノーと同じでやっぱり「歯磨き」「殺虫剤」の香りなんだな、これが。日本人はほとんど知らない酒なわけだが、やっぱり日本人には合わないよこりゃ。クサくて。
といいながら、クイクイやっている自分。自分の周りだけ、南仏の夜がやってきている。
ジンの飲みくらべ
同じ750ml製品でも、ギルビーは1000円未満で購入できるのに対し
ビーフィーターは1500円くらい。(もっとディスカウントしている店もあるが)
ギルビーは、グラスに鼻を近づけてもにおいがしない。
いっぽうビーフィーターは、濃厚なジンの香りがした。
(ジンの香りの素はジュニパーベリー=杜松というものだそうだが
見たことないからようわからん)
口に含むと、ビーフィーターは舌を甘さが覆い尽くし、濃厚な味わいがのこる。
いっぽうギルビーは、サラッとしているがジンの香りはする。
個人的にはギルビーでもよいかな、という印象。
確かにビーフィーターはジンらしいジンなんだろうが、
ギルビーも、このサッパリ感はそれはそれでよいのでは、という感じはした。
通を気取って「ギルビーは安物の味がする」なぁんて言うのもオツなもんだが…
「ゴードン」ではじめてジンを飲んだが、
『何だこりゃサビ味じゃねぇか』と思ったものである。
その後しばらくゴードンは口にしていないが、
ゴードンの雪辱を晴らしたいものだ。
そのうちにボンベイとかタンカレーもいってみたい。
コーヒー酒をつくる
今回は、250mlのちっちゃいペットボトルに、コーヒーの粉を小さじ山盛り5杯入れ、そこに25度の焼酎をドボドボと注ぎ込む、というきわめて原始的な方法だ。砂糖は入れない。
そして1週間後。中の焼酎はちゃんとコーヒー色になっていた。コーヒーメーカーのドリッパーにフィルターをセットし、サーバの上に置いて、つけ込んだコーヒー酒を粉ごと入れ、ドリップするという方法をとった。
数分後、コーヒー酒がこしとられた。それを洗ったペットボトルに戻し、完成である。
結果は? いまいち。(笑)
コーヒーの香りはするが、ベイリーズなどで割るとコーヒーの香りがしなくなる(いくらコーヒー酒を多くしてもベイリーズが勝つ)。かといって、そのままストレートで飲むと、酸化したニオイがする。失敗だ。
敗因はなんだろう?? まあ、古くなった激安挽きコーヒーを使ったのはおいといても、やっぱり一般的な「挽かない豆を漬ける」ほうがいいのだろうか?
コーヒー酒のレシピは、ネット上では諸説ある。
ベースは、焼酎派もあるが、多くはホワイトリカーである。まあホワイトリカーも焼酎ではあるが…。一部、ラムなどのスピリッツを使用している人もいた。
砂糖は入れる派が多い。一般的な果実酒と同じ考え方なのだろう。コーヒーリキュールも甘いし。
豆か挽きか、となると、これは豆派が圧倒的だった。粉派は少数派だった。
豆を漬け込む期間は、2日から数週間と幅がある。中には「ずっと漬けておいた方がいい」という意見もあるようだ。ただ、多くの場合「長く漬けておくとかえって苦味(雑味、嫌味という表現も)が出る」ということで、一定の期間で豆を除去している。
いやぁ~、諸説あってよく分かりませんな。正解が見えない。
とりあえず次回は、買いだめした激安コーヒーは使うのをやめる。挽いてない豆があるのでそちらを使ってみよう。
砂糖は入れないでみようと思う。そもそも自作派(パソコンみたいですね)になったのは、甘いリキュールではないものを作ってみようと思ったからだし。
漬け込み期間は今回は1週間だったが、これは悩みどころ。長く漬け込んで味を引き出すのがよさそうだが、雑味が出るのはどのくらいからか、まだ分からない。
また、一般的なコーヒーリキュールにはフレーバーが入っているということなので、バニラエッセンスをそろえてある。これを次回作では隠し味として使ってみよう。
実はまだコーヒーリキュールをちゃんと飲んだことがないのだ。それよか、カルーアを買ったほうが早いかも。それともティア・マリア?
ペルノばんざい!!
その中から、きょう最もオドロいたお酒が「ペルノ」。
おフランス生まれでペルノーともいうこのお酒、
グラスに注ぐときれいな黄緑色。
しかし、その香りが強烈なのだ。
「アニス」という甘草(リコリス)の仲間のハーブが
主成分だそうだが、これが非常に「クサい」。
その香りをなんにたとえればいいだろう。
歯磨き粉、胃薬、うがい薬、整髪料、機械油…
実は、そのどれでもないのだが
(殺虫剤と表現しているサイトもあった)。
なんだか嗅いだことのある香りなのだが、説明しづらい。
それなのに、飲みたくなるのだ。
「臭いぞ臭いぞクセになる」といったのは
ネプチューンのホリケンであるが、まさにそれである。
そしてハーブのせいだろうか、舌に残るしびれ。
ウナギの蒲焼きに山椒をかけすぎて
舌がジンジンした経験をお持ちの方は多いと思うが
まさにあの「ジンジン」である。
そのしびれが、気持ちいい。
「ああ俺は体に悪いものを飲んでいるな」という、ハミダシ感がたまらない。
実際には薬効成分もあり、
薬として飲まれていたこともあるようなので
毒ではないはずなのだが…。
ただ、その起源が面白い。
原料のニガヨモギに含まれるツヨンという成分のせいで
精神に異常を来す者が続出したといわれる伝説の酒、アブサン
(現在販売されているものは毒性のある成分は除去されている)。
その代用としてうまれたのが、
甘草を主成分とするパスティス。
ペルノはパスティスの一種である
(EUの規定ではペルノはパスティスにはならないそうだが)。
そんな背景を持つ酒を飲む「後ろめたさ」も、
このペルノの魅力を増すのに一役買っているのだろう。
水を加えるとあ~ら不思議、白濁するのだが、
個人的に水割りは(ウィスキーでも焼酎でもなんでも)あまり好まないので
ストレートでいただく。
なんだかうまい「歯磨き酒」の世界に、今夜はどっぷりつかりたい。
テキーラの味
なんというか、ふしぎな味わい。
アロエのでかいやつみたいな「竜舌蘭」という植物から作られている蒸留酒なのだが、
なんとなく「イモ焼酎」のような香りがした。
といってもヤキイモのようなほんわかする香りではなく、
なんとなく南米の砂漠を想起させるような??
とにかく日本にない香りなのだ。
本場では、テキーラ(本来はテキーラ村以外でつくられたものはメスカルというらしい)は
レモンをかじり、塩をなめながら飲むそうだが、
なるほど、そういう飲み方が似合う味だ。
おなじ透明な蒸留酒でも、
甘いラムではレモンも塩も合わないし、
無味無臭の(といいながら、強烈な味と匂い)ウオツカは淡泊すぎて
やはりレモン&塩は合いそうにない。
テキーラをレモンと塩で飲む方法が確立されているのも
「納得」というものである。
先達というのは偉いんだなぁ。
(でもやってみたらウオツカもラムも合うかもしれないなぁ)
カクテル小唄を唄いたい
もともとビールや発泡酒程度しか飲まなかったのだが、カクテルを作ってみたくて、あれこれ買うようになった。ベルモットから始まり、ウォツカ、ジン、ウィスキー(バーボン&国産)、ワイン、ブランデー、クレームドカシス…さまざまな洋酒が集まってしまった。
焼酎も、最近はあまり飲んでいないがはまったことがあり結構な数がある。甲類はもちろん、乙類もいろいろあって、芋、麦、しそ…わかめなんてのもある。
きょうはアンゴスチュラビターズが買いたくなって大型酒販店に行ったのだが、結局バカーディのホワイトラムとクレームドミント(グリーンより体に良さそうだったのでホワイトにした。というか酒に体にいいも悪いもなかろうに)を購入してしまった。
かくしてコレクションにまた仲間が増え、ホームバー代わりのカラーボックスに真新しいビンが並んだのである。
それでも、今日買うのをチューチョしたビターズはもちろんのこと、ベネディクティンとかコアントローとかカンパリとか欲しいものはまだまだある。
カクテルレシピ本があり、むさぼるように読んではいるのだが、ああ奥深きカクテルの世界。いろいろなカクテルがあるものだ。
そして、こんなに酒を買いそろえても、本に載っているカクテルの5%も作ることはできないのである。恐ろしい。ジンもレモンジュースもあるけれど、ベネディクティンはない。ウォツカもチンザノもあるけれど、ミドリのメロンリキュールはない。
そりゃ本に載っているカクテルの100%が自宅で作れればいいけど、それだけ酒をそろえればカクテルバーを一軒開店できるだろう。
だから全部の酒をそろえられなくてもいいのだけど、それでも自分では結構な数の酒をそろえたつもりなのに、5%って…
まだまだコレクションしなくちゃいけないようだ。
※ ちなみに「カクテル小唄」とは昨年亡くなったバーブ佐竹(またの名をシナトラオ)の持ち歌であるが、実はこの歌は聴いたこともないのであった。